- 薬剤師が転職で使う履歴書の基本的な書き方
- 厚生労働省履歴書様式例を基準に確認したい項目
- 学歴・職歴・薬剤師免許・本人希望欄の整理方法
- 履歴書と職務経歴書・志望動機・自己PRの役割分担
- 手書き・PC作成・Web応募・PDF提出で確認すること
薬剤師が転職活動で履歴書を作るとき、学歴はどこから書くのか、薬剤師免許はどう記載するのか、本人希望欄へ勤務時間や勤務地を書いてよいのかなど、細かい部分で迷うことがあります。
また、古い履歴書の書き方では、JIS規格、性別、配偶者、扶養家族、通勤時間などを前提にした説明も残っています。
現在は、応募先から指定された様式があるならその指定を優先し、指定がない場合は厚生労働省が公開している履歴書様式例を基準に考えると整理しやすくなります。
私は調剤薬局チェーンで薬剤師採用に約6年間携わり、そのうち約4年間は人事部長として履歴書・職務経歴書を確認してきました。採用側で履歴書を見るときも、手書きかPCかだけで応募者を評価するのではなく、氏名・職歴・資格等の事実関係が読み取れるか、他の応募書類と大きく矛盾していないかを確認していました。
この記事では、薬剤師の履歴書を項目ごとに整理します。志望動機・自己PR・職務経歴書・証明写真の詳しい作り方は専門記事へ分け、履歴書全体の書き方が分かることを優先します。
結論|応募先の指定がなければ厚生労働省履歴書様式例を基準にする
履歴書を作るときは、次の順番で確認します。
- 応募先が履歴書様式・提出形式を指定していないか確認する
- 指定がなければ厚生労働省履歴書様式例を基準にする
- 日付・氏名・住所・学歴・職歴・免許資格を事実どおり記載する
- 志望動機・アピールポイントは専門記事で内容を整理する
- 本人希望欄は今回の就業に必要な条件を簡潔に整理する
- 職務経歴書等と日付・職歴・資格の内容を照合して提出する
履歴書だけで、これまで担当してきた業務をすべて詳しく説明する必要はありません。
履歴書は経歴の全体像を把握する書類、職務経歴書は仕事の中身を詳しく確認する書類と分けると整理しやすくなります。
転職活動全体の順番から確認したい場合は、薬剤師の転職は何から始める?初めての転職の流れを参照してください。
JIS規格の履歴書ではなく厚生労働省の現在の様式例を確認する
履歴書について調べると、JIS規格の履歴書を選ぶという説明を見かけることがあります。
しかし、日本規格協会は2020年にJIS規格の解説から履歴書様式例を削除しており、その後、厚生労働省が一般求職者向けの履歴書様式例を公開しています。
公的情報:履歴書・職務経歴書の書き方|ハローワークインターネットサービス
現在は、厚生労働省履歴書様式例のPDF・Excel形式が用意されています。
ただし、応募先が独自の履歴書やWebフォームを指定している場合は、厚生労働省様式より応募先の指定を優先してください。
厚生労働省履歴書様式例で確認したい変更点
現在の厚生労働省履歴書様式例は、以前広く使われていた履歴書様式と比べて、記載項目が整理されています。
性別欄は任意記載
現在の厚生労働省履歴書様式例では、性別欄は任意記載です。
したがって、履歴書を作るときに性別欄は必ず記載しなければならない、と全国共通ルールのように考える必要はありません。
通勤時間・扶養家族・配偶者等の欄はない
現在の厚生労働省様式例には、以前の履歴書で見かけた通勤時間、扶養家族数、配偶者、配偶者の扶養義務等の欄はありません。
古い履歴書テンプレートをそのまま使う必要はなく、応募先から別様式を指定されていなければ、現在公開されている公的様式を一つの基準として使えます。
履歴書と職務経歴書の違い
履歴書と職務経歴書は、同じ職歴を書く部分があっても役割が違います。
| 書類 | 主な役割 | 薬剤師転職で書く内容 |
|---|---|---|
| 履歴書 | 基本情報と経歴全体を確認する | 氏名・住所・学歴・職歴・免許資格・志望動機等・希望条件 |
| 職務経歴書 | 各勤務先で担当した仕事を詳しく確認する | 業態・配属・担当業務・役割・経験・自己PR等 |
履歴書の職歴欄へ、処方箋枚数、在宅件数、人員規模、教育実績などをすべて詰め込む必要はありません。
職務経歴書の詳しい作り方は、薬剤師の職務経歴書で採用側が見るポイントで整理しています。
履歴書は手書きとPCのどちらで作る?
応募先が手書き・指定用紙・Web入力等を指定している場合は、その方法に従います。
指定がない場合、手書きだから有利、PCだから熱意が低いという全国共通のルールはありません。
厚生労働省も現在の履歴書様式例をPDFだけでなくExcel形式でも公開しています。
| 作成方法 | 確認したいこと |
|---|---|
| PC | 文字切れ、フォント、日付、PDF化後の表示を確認する |
| 手書き | 読み取れる文字で書き、修正だらけの状態にしない |
| Webフォーム | 入力欄・文字数・必須項目を優先する |
作成方法そのものより、応募先が必要とする情報を誤りなく読める状態にすることを優先します。
日付は提出方法と整合させる
履歴書上部の日付は、使い回しで古い日付が残らないよう確認します。
郵送、メール送付、Web提出、面接持参など提出方法によって実際の提出日が異なるため、応募先へ出す書類として不自然でない日付にそろえます。
また、履歴書だけ西暦、職務経歴書だけ和暦のように書類ごとに表記が大きく揺れるより、応募書類内で表記方法をそろえておくと確認しやすくなります。
氏名・ふりがな・生年月日は様式の表記に合わせる
氏名は戸籍上・公的手続で使用している表記を基準にし、応募先とのやり取りで使う氏名と一致させます。
ふりがな欄が「ふりがな」と書かれていれば平仮名、「フリガナ」と書かれていれば片仮名という一般的な書き分けがありますが、企業指定書式がある場合はその案内を優先します。
生年月日・年齢も入力ミスがないか確認してください。
住所・電話・連絡先は採用連絡を受け取れる情報を書く
現住所は、現在居住している住所を正確に記載します。
電話番号は、応募先からの連絡を確認できる番号を使います。
厚生労働省履歴書様式例の連絡先欄は、現住所以外に連絡を希望する場合に記載する位置づけです。そのため、該当しないのに無理に別住所を作る必要はありません。
メールアドレスを応募先へ伝える場合は、現在の勤務先から付与された業務用メールではなく、転職活動を自分で管理できる連絡先を使用する方が整理しやすくなります。
履歴書写真は応募先の指定と提出方法を確認する
厚生労働省履歴書様式例では、写真欄は写真を貼る必要がある場合という前提で用意されています。
したがって、応募先が写真を求めている場合は指定に従い、Web応募等で写真欄がない場合は写真付き履歴書を勝手に必須と決めつけません。
写真を求められた場合のスマホ撮影・服装・背景・撮影時期等は、薬剤師の履歴書写真はスマホでOK?撮影方法・服装・期限を解説で詳しく確認できます。
学歴は正式名称で時系列が分かるように書く
学歴欄では、学校名・学部・学科等を省略せず、正式名称で記載します。
薬剤師の場合、大学名だけでなく薬学部・学科まで書くと、6年制・4年制や専攻の違いを採用側が確認しやすくなります。
学歴をどこから書くかは全国共通の一つの正解にしない
高校入学から、高校卒業から、中学校卒業からなど、競合記事では開始地点が分かれています。
応募先から指定があるなら従い、指定がない場合は学歴の流れが分かるように書きます。
この記事では、高校から書かなければ不備、中学校から書かなければ不備という全国共通ルールにはしません。
学校名・学部・学科は略称を避ける
○○大、薬学科などの略称ではなく、正式な学校名・学部名・学科名を書きます。
学校名が在学中に変更された場合などは、当時の正式名称が分かるように整理します。
西暦・和暦は書類内でそろえる
西暦と和暦のどちらを選ぶかより、履歴書内で混在して読みにくくならないことを優先します。
職務経歴書等と年月表記を合わせると、在籍期間を照合しやすくなります。
休学・中退等がある場合も事実関係を変えない
休学、中退、編入等がある場合も、応募先へ良く見せるために経歴を別の形へ変えないようにします。
履歴書では学歴の時系列が分かるように整理し、事情を詳しく説明する必要がある場合は、応募フォームや面接等で事実に沿って補足します。
特に薬学部では修業年限や卒業時期が薬剤師免許取得時期とも関係するため、年月の誤りがないか確認してください。
職歴は勤務先・入退職の事実を正確に書く
職歴欄では、勤務先名、入職・入社、退職等の時系列を正確に整理します。
調剤薬局で働いていた場合、店舗名だけでなく法人名が分かるように記載します。病院・クリニック等も、正式な法人名・施設名を確認します。
法人名が長い場合でも、独自の略称だけで済ませず、応募先が職歴を確認できるようにします。
短期間の職歴も事実関係を正確にする
短期離職があるからといって、履歴書上から勤務歴を消してよいわけではありません。
実際の勤務歴と応募書類の内容が大きく食い違わないように整理します。
退職理由を履歴書へ長く書く必要はありません。必要な場合は簡潔にし、面接等で聞かれたときに事実関係を説明できるようにします。
担当業務の詳細は職務経歴書へ分ける
履歴書の職歴欄に、調剤、監査、服薬指導、在宅、管理薬剤師業務、教育、シフト管理、売上改善等をすべて書く必要はありません。
履歴書では経歴の流れを示し、具体的な担当業務は職務経歴書へ分けます。
パート・派遣・契約社員の職歴は雇用形態が分かるように整理する
正社員以外の職歴がある場合も、実際の雇用関係が分かるように書きます。
派遣の場合は、雇用主である派遣元と実際に就業した派遣先が混同されないように整理します。
パート・アルバイト・契約社員についても、本人の経歴を正確に把握できるように雇用形態を補足できます。
雇用形態を大きく見せるために、契約社員を正社員と記載するなど、実態と異なる表現は避けます。
M&A・法人名変更・店舗異動があった職歴はどう書く?
調剤薬局業界では、M&A、事業譲渡、法人名変更、店舗統合等で、本人の勤務が継続していても法人名・店舗名が変わる場合があります。
この場合も、採用側が経歴の連続性を理解できるように整理します。
例えば、法人名変更で雇用関係が継続しているなら、その変更が分かるように補足します。M&A等で雇用主が変わった場合は、実際の契約関係に合わせて記載します。
会社再編の法律関係を履歴書内で詳しく説明する必要はありません。応募先が在籍期間と勤務先の関係を理解できることを優先します。
薬剤師免許・資格欄は正式名称で整理する
免許・資格欄では、まず薬剤師免許を含め、実際に保有している免許・資格を正式名称で記載します。
取得年月も、本人の記録・免許証等で確認できる内容に合わせます。
薬剤師免許は取得した事実を正確に書く
薬剤師免許は薬剤師として働くうえで基本となる資格です。
免許番号等を履歴書へ記載するよう企業から指定されていない場合、独自に個人情報を増やす必要はありません。応募先の指定がある場合はその案内に従います。
認定資格・その他資格は応募職務との関係を見る
認定薬剤師、専門資格、運転免許、その他の資格を持っている場合も、保有資格を事実どおり整理します。
資格数が多いほど採用に有利という全国共通ルールはありません。今回の求人でどの資格・経験が関係するかを考えます。
更新が必要な認定資格等は、現在有効な状態か確認してから記載してください。
志望の動機・アピールポイント欄は役割を分けて考える
厚生労働省履歴書様式例には、志望の動機、特技、好きな学科、アピールポイントなどを記載できる大きな欄があります。
この欄へ、志望動機と自己PRをそれぞれ長文で詰め込む必要はありません。
応募先が独自に志望動機欄・自己PR欄を分けている場合は、その形式を優先します。
志望動機を作る場合は、薬剤師の志望動機の書き方で、転職理由・応募先の事実・自分の経験・今回担当したい仕事を整理できます。
自己PRを作る場合は、薬剤師の自己PRの書き方で、実際の仕事上の行動から材料を整理してください。
特技・好きな学科・アピールポイントを全部埋める必要はない
厚生労働省履歴書様式例の大きな記入欄には、志望の動機、特技、好きな学科、アピールポイントなどと複数の例が示されています。
これは、それぞれを個別にすべて書かなければならないという意味ではありません。
中途採用の薬剤師であれば、今回の応募先へ伝える必要性が高い志望動機・アピールポイント等を優先し、仕事と関係のない趣味や特技を無理に作らないようにします。
応募先が独自フォームで趣味・特技等を必須項目としている場合は、そのフォームに沿って回答してください。
本人希望記入欄は何を書く?
厚生労働省履歴書様式例の本人希望欄は、給料・職種・勤務時間・勤務地・その他について希望があれば記入する欄です。
したがって、給与や勤務時間を書いただけで評価が下がると全国共通に決めつける必要はありません。
一方で、希望条件をすべて細かく並べる欄とも限りません。
今回の就業にあたって、事前に確認・合意が必要な条件を簡潔に整理します。
| 内容 | 書く場面の例 |
|---|---|
| 勤務時間 | 勤務可能時間に明確な制約がある |
| 勤務曜日 | パート等で勤務可能曜日が決まっている |
| 勤務地 | 複数勤務地募集で応募先を明確にしたい |
| 職種・雇用形態 | 複数職種・雇用形態を同時募集している |
| 入社可能時期 | 応募先から明示を求められている |
| 給与 | 応募先が希望額の記載を求めている等 |
本人希望欄へ書くか、面接・条件確認で伝えるかは内容によって変わります。応募先の募集要項・提出フォームに指定がある場合はその指示を優先します。
空欄はすべて埋める必要がある?
履歴書について、空欄は一つも作ってはいけないという説明がありますが、現在の厚生労働省様式には任意・条件付きの項目があります。
- 性別は任意記載
- 連絡先は現住所以外に連絡を希望する場合
- 写真は写真を貼る必要がある場合
したがって、すべての欄へ何かを書き込むこと自体を目的にしません。
一方、学歴・職歴・免許資格など、応募先が経歴を確認するために必要な項目を理由なく省くことも避けます。
各欄が何のためにあるかを確認し、自分に該当する情報を正確に記載するという考え方が基本です。
履歴書に書かなくてよい個人情報もある
採用に関係するからと考えて、家族構成、本籍、出生地、思想・信条等を履歴書へ追加する必要はありません。
厚生労働省は公正な採用選考で、本人の適性・能力と関係のない事項を採用基準にしないよう事業主へ求めています。
家族事情等によって勤務時間に制約がある場合も、仕事上必要な勤務条件を伝えることと、私生活の詳細をすべて履歴書へ書くことは別です。
履歴書と他の応募書類で内容を一致させる
履歴書を完成させたら、職務経歴書・Web応募フォーム・面接用メモ等と事実関係を照合します。
- 勤務先名
- 入社・退職年月
- 雇用形態
- 薬剤師免許・資格の取得年月
- 転職理由と志望動機の中心内容
数字や年月が書類ごとに異なる場合、採用側がどちらが正しいか確認しなければならなくなります。
不自然な差が見つかったら、応募先に合わせて事実を変えるのではなく、元の記録へ戻って確認します。
履歴書を書く前に学歴・職歴・資格の元資料をそろえる
履歴書を記憶だけで一気に作ると、入社年月・退職年月・資格取得年月が他の応募書類とずれることがあります。
書き始める前に、確認できる資料をそろえておくと修正を減らせます。
- 卒業年月が分かる記録
- 過去の雇用契約書・退職時書類等、在籍期間を確認できる資料
- 薬剤師免許・資格証等
- 現在の正式な法人名・施設名
- 過去に作成した履歴書・職務経歴書
過去の履歴書は参考になりますが、そこに誤りが残っている可能性もあります。今回の応募書類を作るときに、元資料へ戻って確認してください。
在職中なら現在まで勤務していることが分かるようにする
現在の勤務先に在職したまま転職活動をしている場合、退職したように見える記載をしないようにします。
職歴欄の最後で現在も在職中であることが分かるように整理し、入社可能時期等を企業から求められている場合は、本人希望欄や応募フォーム等の指定された場所で伝えます。
退職予定日がまだ会社と確定していない段階で、確定事項のように書く必要はありません。
退職理由は履歴書で詳しく説明しすぎない
転職理由は重要ですが、履歴書の職歴欄へ前職の不満・人間関係・待遇問題等を長く書く必要はありません。
履歴書では勤務歴を把握できることを優先し、今回の応募理由は志望動機欄、詳細な転職理由を聞かれた場合は面接等で事実に沿って説明します。
会社都合、契約満了、事業所閉鎖等、職歴の理解に必要な事情がある場合は、事実関係が分かる範囲で簡潔に補足できます。
ブランク期間があっても架空の職歴で埋めない
育児、介護、療養、資格取得、家族事情等で職歴に空白期間がある場合も、実際には勤務していない期間を勤務歴で埋めないでください。
ブランクがあること自体と、応募先の仕事を担当できるかは別の問題です。
応募先から理由を聞かれた場合に説明できるよう整理し、現在の勤務可能条件・経験との接点を確認します。
資格取得予定・勉強中は保有資格と分ける
現在勉強している資格を、すでに取得済みの資格と同じように記載しないでください。
試験合格済みで免許・登録手続中、受験予定、学習中など状態は異なります。
企業から取得予定資格について記載を求められた場合は、現在どの段階なのか分かるようにします。単に勉強中というだけなら、免許・資格欄へ必ず書く必要があるわけではありません。
履歴書だけで採用される文章を作ろうとしない
履歴書は重要な応募書類ですが、履歴書の一つの表現だけで採用結果が決まると考える必要はありません。
採用では、求人職務に必要な経験・能力、職務経歴書、面接、勤務条件等、企業ごとの選考方法に沿って複数の情報が確認されます。
そのため、履歴書を採用担当者の心理を読む文章へ変えるより、今回の応募者が誰で、どのような経歴・資格があり、なぜ応募しているのかを正確に確認できる書類にすることを優先します。
Web応募・PDF提出では企業指定の形式を優先する
Web応募では、紙の履歴書と同じ項目が用意されているとは限りません。
企業独自の採用フォームへ直接入力する場合は、必須項目・文字数・ファイル形式を確認します。
履歴書ファイルをアップロードする場合は、指定された形式がPDF・Excel・Word等のどれかを確認してください。
PCで作成した履歴書をPDFへ変換する場合は、提出前にPDFそのものを開き、次を確認します。
- 2ページ目が欠けていない
- 文字が欄外へはみ出していない
- 写真が必要な場合は画像が正しく表示されている
- ファイル名が応募先で識別しやすい
- 古い履歴書を誤って添付していない
提出方法によっては、履歴書と職務経歴書を別ファイルで求められる場合も、一つのPDFへまとめるよう指示される場合もあります。企業側の案内を優先します。
郵送・面接持参の場合も応募先の案内を確認する
郵送や面接持参の場合は、提出する履歴書が最新版であることを確認します。
郵送方法・封筒の指定・提出部数等について応募先から案内がある場合は、その内容に従います。
この記事では、封筒の色や宛名の細かなマナーだけで採否が決まるという説明はしません。重要なのは、指定された応募書類が不足なく届き、採用側が内容を確認できる状態にすることです。
履歴書の使い回しは内容と日付を必ず見直す
PCで履歴書を作成すると、複数応募で基本情報を再利用しやすくなります。
再利用自体が問題なのではありませんが、応募先ごとに確認すべき項目があります。
- 日付が前回応募時のままになっていないか
- 志望動機が別企業向けの内容になっていないか
- 本人希望欄が今回の求人と矛盾していないか
- 職歴・資格が最新状態へ更新されているか
- 写真が必要な場合は現在使用する写真になっているか
基本情報を再利用しても、今回の応募先に関係する項目は提出前に見直してください。
応募先ごとに職歴を変えない
応募する業態が違っても、過去の職歴そのものは変わりません。
調剤薬局へ応募するときだけ病院経験を詳しく書かない、病院へ応募するときだけ短期職歴を消す、といった操作は避けます。
変えられるのは、志望動機・自己PR等で今回の求人との接点をどの程度詳しく説明するかです。
経歴の事実と応募先ごとの説明量を分けると、複数応募でも内容がぶれにくくなります。
保存用|履歴書の項目別早見表
| 項目 | 確認すること | 詳細を分ける先 |
|---|---|---|
| 日付 | 今回の提出に合った日付か | ― |
| 氏名・住所 | 連絡可能な情報か、入力ミスがないか | ― |
| 写真 | 応募先が必要としているか、指定に合うか | 履歴書写真記事 |
| 学歴 | 正式名称・年月・学部学科が分かるか | ― |
| 職歴 | 勤務先・年月・雇用形態等が正確か | 職務経歴書 |
| 免許資格 | 薬剤師免許・資格名・取得年月が正確か | 必要に応じ職務経歴書 |
| 志望動機 | 今回の求人へ応募する理由が分かるか | 志望動機記事 |
| 自己PR | 本人の実際の行動経験か | 自己PR記事 |
| 本人希望 | 就業前に確認が必要な条件か | 面接・条件確認 |
履歴書の中だけで詳しく書きすぎないことも重要です。
例えば職歴欄で担当業務を長く説明すると、時系列を確認しにくくなります。逆に職務経歴書へ基本情報だけを書いても、どの仕事を担当してきたか分かりません。
各書類の役割を分けることで、同じ内容の重複も減らせます。
薬剤師の履歴書で特に確認したい3つの整合性
1.薬剤師としての勤務歴と法人・店舗名
店舗名だけでは法人が分からない場合があります。履歴書では勤務先の経歴を把握できるようにし、店舗異動等の詳細が必要なら職務経歴書で補足します。
2.薬剤師免許・認定資格の状態
取得済み、更新済み、失効、取得予定等を混同しないようにします。応募先が資格要件を設けている場合は、募集要件と現在の資格状態を照合してください。
3.転職理由と本人希望欄
勤務時間を見直すために転職するのに、本人希望欄では勤務時間に制約がないように書くなど、応募書類内で大きな矛盾を作らないようにします。
条件面を隠すことより、今回の求人で実際に働ける条件かを確認する方が重要です。
保存用|薬剤師の履歴書提出前チェックリスト
- 応募先指定の履歴書・Webフォームがないか確認した
- 指定がなければ現在の厚生労働省履歴書様式例を確認した
- 日付が今回の提出に合っている
- 氏名・住所・電話等に入力ミスがない
- 学歴・職歴の年月が職務経歴書と一致している
- 学校名・法人名・施設名を正式名称で記載した
- 短期間の職歴を事実と異なる形で削っていない
- パート・派遣・契約社員等の雇用形態が分かる
- M&A・法人名変更等がある場合は経歴の連続性が分かる
- 薬剤師免許・資格の名称・取得年月を確認した
- 現在有効でない資格を有効な資格として書いていない
- 志望動機は今回の求人内容と一致している
- 自己PRに実態と異なる経験・成果を入れていない
- 本人希望欄に必要な条件だけを整理した
- 任意・条件付き項目を無理に埋めていない
- 写真が必要な場合は応募先指定と写真の状態を確認した
- PDF提出なら変換後のファイルを開いて確認した
- 職務経歴書・応募フォームとの事実関係を照合した
元人事部長として履歴書で確認していたこと
私が採用側で履歴書を確認していたとき、最初から採用テクニックを探して読んでいたわけではありません。
まず確認していたのは、氏名、職歴、資格、応募職種等の基本情報です。
職歴が複数ある場合は、いつ、どこで働いていたのかを履歴書で把握し、担当業務の詳細は職務経歴書や面接で確認していました。
そのため、履歴書にすべての成果・スキルを詰め込むより、事実関係を読みやすく整理し、必要な詳細を職務経歴書へ分けた方が確認しやすいと感じていました。
手書きかPCか、写真館かスマホかといった一つの形式だけで採否を決める全国共通ルールがあるという意味ではありません。
これは私自身の採用経験です。採用企業によって提出様式・選考方法は異なるため、まず応募先の指示を確認してください。
FAQ
- 薬剤師の履歴書は手書きとPCのどちらがよいですか?
-
応募先に指定があれば従ってください。指定がなければ、手書きだから有利、PCだから不利という全国共通ルールはありません。PCならPDF化後の表示、手書きなら読みやすさを確認します。
- 厚生労働省履歴書様式を必ず使わなければなりませんか?
-
必須ではありません。応募先が独自様式・Webフォームを指定している場合はその指定を優先します。指定がない場合に、現在の公的な様式例として厚生労働省履歴書様式例を基準にできます。
- 履歴書はA4とA3のどちらを使えばよいですか?
-
応募先の指定を優先してください。厚生労働省・ハローワークでは複数形式の履歴書様式例が提供されています。提出方法や企業側の指定に合う形式を選びます。
- 性別欄は書かなくてもよいですか?
-
厚生労働省履歴書様式例では性別欄は任意記載です。企業指定様式がある場合は、その様式・案内を確認してください。
- 学歴は高校から書けばよいですか?
-
高校から、中学校卒業からなど複数の書き方があります。応募先の指定があれば従い、指定がない場合は学歴の時系列が分かる形で正式名称を使って整理してください。高校からでなければ不備とする全国共通ルールにはしません。
- 薬剤師免許は履歴書にどう書けばよいですか?
-
免許・資格欄に薬剤師免許を含め、取得した事実が分かるよう正式名称と取得年月を確認して記載します。免許番号等を企業から求められている場合は、その指示に従ってください。
- 本人希望欄に勤務時間や給与を書いてよいですか?
-
厚生労働省履歴書様式例の本人希望欄は、給料・職種・勤務時間・勤務地・その他について希望があれば記入する欄です。実際に就業するうえで確認が必要な条件を簡潔に整理し、応募先が記載方法を指定している場合はその案内を優先してください。
- 履歴書と職務経歴書は両方必要ですか?
-
応募先が求める応募書類を確認してください。中途採用では履歴書と職務経歴書の両方を求められることがありますが、企業ごとに提出方法は異なります。履歴書だけで職務経歴書の詳細まで詰め込まず、指定された書類ごとの役割を分けてください。
まとめ|履歴書は採用テクニックより事実関係を正確に整理する
薬剤師の履歴書は、応募先から指定された様式があるならその指定を優先し、指定がなければ厚生労働省履歴書様式例を一つの基準として作れます。
現在の厚生労働省様式では性別は任意記載で、通勤時間・扶養家族・配偶者等の欄はありません。古い履歴書マナーをそのまま全国共通ルールとして使わないことも重要です。
学歴・職歴・薬剤師免許等は事実を正確に整理し、担当業務の詳細は職務経歴書へ分けます。志望動機・自己PRもそれぞれの専門記事で材料を整理したうえで、履歴書の欄に合わせて簡潔にまとめます。
手書きかPCか、空欄があるかといった形式だけにとらわれず、応募先が必要な情報を正確に読み取れる状態になっているかを最後に確認してください。
