- 変形労働時間制でも残業代が発生する場面
- 1か月単位と1年単位の変形労働時間制の違い
- 1か月単位で時間外労働を日・週・対象期間の3段階で判定する方法
- シフト表で勤務時間を事前に特定するときの確認点
- 確定後のシフト変更や休日振替の扱い
- 小規模事業場の週44時間特例との関係
- 固定残業代と変形労働時間制の違い
- 勤務先で確認したい就業規則・労使協定・勤怠・給与明細
調剤薬局やドラッグストアのシフト勤務では、1か月単位や1年単位の変形労働時間制が使われることがあります。
この制度について、変形労働時間制だから残業代は出ないと説明されることがありますが、正確ではありません。
一方で、1日10時間働いたから、8時間を超えた2時間は必ず25%以上の割増賃金になる、と考えるのも正確ではありません。
変形労働時間制では、制度が適法に導入され、あらかじめ特定された労働日・労働時間の範囲内であれば、特定の日に8時間、特定の週に40時間を超えて働いても、直ちに法定時間外労働とならない場合があります。
そのため、自分の残業代を確認するときは、月の総労働時間だけでなく、どの制度を採用しているか、各日・各週の勤務がいつ特定されたか、実際に何時間働いたかまで確認します。
この記事では2026年8月15日時点の厚生労働省・労働局の資料をもとに、薬剤師向けに変形労働時間制と残業代の確認方法を整理します。個別の未払い賃金額や制度の有効性は勤務実態によって変わるため、紛争がある場合は労働基準監督署や専門家へ確認してください。
結論|変形労働時間制でも時間外労働は発生する
変形労働時間制は、一定期間を平均して週の労働時間を法定労働時間以内に収めることを前提に、特定の日・週へ労働時間を配分できる制度です。
残業代が不要になる制度ではありません。
| 場面 | 基本的な考え方 |
|---|---|
| 事前に長時間勤務を特定した日 | 適法な変形制の範囲なら、8時間を超えても直ちに時間外とならない場合がある |
| 特定した時間を超えて勤務 | 日・週・対象期間のルールで法定時間外労働を判定する |
| 法定時間外労働 | 原則25%以上の割増賃金が必要 |
| 法定休日労働 | 原則35%以上の割増賃金。変形労働時間制とは別に確認 |
| 深夜労働 | 午後10時から午前5時は深夜割増を別に確認 |
また、法定時間外労働や法定休日労働を行わせる場合は、原則として36協定の締結・届出も必要です。
変形労働時間制とは
労働基準法では、法定労働時間を原則として1日8時間・週40時間としています。
変形労働時間制では、法律で定められた要件を満たしたうえで、一定期間を平均して1週間当たりの労働時間を法定労働時間以内にすることにより、業務の繁閑に合わせて特定の日や週へ労働時間を配分します。
薬剤師が押さえておきたいのは、変形労働時間制という名称だけでは、残業代の有無は分からないという点です。
- 何単位の変形労働時間制か
- 対象期間はいつからいつまでか
- 自分が対象労働者か
- 各日・各週の労働時間が事前に特定されているか
- 実際の勤務が特定時間を超えていないか
を確認して初めて、法定時間外労働を判定できます。
1か月単位と1年単位の違い
| 比較 | 1か月単位 | 1年単位 |
|---|---|---|
| 対象期間 | 1か月以内 | 1か月を超え1年以内 |
| 週平均 | 原則40時間以内。特例措置対象事業場は44時間以内の場合あり | 40時間以内。特例措置対象事業場も同じ |
| 導入方法 | 就業規則等または労使協定 | 労使協定が必要 |
| 日・週の上限 | 制度上の一律の10時間・52時間上限ではなく、総枠と事前特定等で管理 | 原則1日10時間・週52時間 |
| 労働日数 | 1年単位のような原則280日上限はない | 対象期間が3か月を超える場合、原則年280日以内 |
| 向いている期間 | 月内の繁閑へ対応 | 季節的・年間の繁閑へ対応 |
勤務先が変形労働時間制を採用していると聞いたら、まず1か月単位か1年単位かを確認してください。時間外労働の考え方や導入手続が異なります。
1か月単位の変形労働時間制の導入要件
1か月単位では、1か月以内の一定期間を平均して、1週間の労働時間が原則40時間以内となるように設計します。一定の特例措置対象事業場では44時間以内とすることができます。
主に次を定める必要があります。
- 対象となる労働者の範囲
- 変形期間
- 変形期間の起算日
- 変形期間中の各労働日
- 各労働日・各週の労働時間
- 労使協定で導入する場合は協定の有効期間
導入は就業規則、就業規則に準ずるもの、労使協定など法令に沿った方法で行います。労使協定で導入する場合は所轄労働基準監督署への届出が必要です。常時10人以上の事業場で就業規則を変更する場合は、その届出も確認します。
シフト表で勤務時間を決める場合も事前特定が必要
1か月単位の変形労働時間制では、変形期間中の各日・各週の労働時間をあらかじめ特定することが重要です。
勤務時間帯のパターンを就業規則等で定め、勤務割表やシフト表によって個々の労働日・労働時間を具体化する運用もあります。
その場合も、対象期間が始まってから会社が自由に長時間勤務日を作り、後から短時間勤務日と相殺する制度ではありません。
確認したいのは、次の3点です。
- シフトは対象期間開始前のいつ確定するか
- 各勤務パターンの始業・終業時刻がどこで定められているか
- 確定後の変更が必要な場合、どのような手続で行うか
一般的なシフト制についても、厚生労働省は労働日・労働時間の決定方法や変更手続を労使であらかじめ合意しておくことを示しています。
1か月単位の法定労働時間の総枠
1か月単位では、対象期間の暦日数によって法定労働時間の総枠が変わります。
基本式は次です。
週の法定労働時間 × 対象期間の暦日数 ÷ 7
| 暦日数 | 週40時間 | 週44時間特例 |
|---|---|---|
| 28日 | 160.0時間 | 176.0時間 |
| 29日 | 165.7時間 | 182.2時間 |
| 30日 | 171.4時間 | 188.5時間 |
| 31日 | 177.1時間 | 194.8時間 |
ただし、この総枠だけで残業代を判定してはいけません。
月177.1時間以内だから時間外労働はゼロ、という計算にはなりません。日単位・週単位で先に時間外労働となる時間がないか確認します。
残業代は日→週→対象期間の3段階で判定する
1か月単位の変形労働時間制で最も重要なのが、時間外労働の判定順です。
1.日単位
8時間を超える労働時間をあらかじめ定めた日は、その定めた時間を超えた部分を確認します。
それ以外の日は、原則として8時間を超えた部分を確認します。
例えば、適法な1か月単位の変形制で10時間勤務日として事前に特定されていれば、10時間まで働いたという理由だけで、8時間超の2時間が直ちに法定時間外労働になるわけではありません。
2.週単位
40時間を超える労働時間をあらかじめ定めた週では、その定めた時間を超えた部分を確認します。
それ以外の週では、原則40時間を超えた部分を確認します。特例措置対象事業場で44時間を用いている場合は、その適用関係を確認します。
日単位ですでに時間外労働として数えた時間は、週単位で重複計上しません。
3.対象期間全体
最後に、対象期間の実労働時間が法定労働時間の総枠を超えていないか確認します。
日・週単位ですでに時間外労働として計上した時間を除き、総枠を超えた部分が時間外労働となります。
月の実労働時間が総枠以内かだけを見るのではなく、日 → 週 → 対象期間の順で確認します。
所定時間を超えた労働と25%割増は同じではない
所定労働時間とは、会社が労働契約や就業規則等で定めた勤務時間です。
所定時間を超えて働いたからといって、その超過時間がすべて労働基準法37条の25%以上の割増対象になるわけではありません。
例えば、所定6時間の日に7時間働いた場合、1時間は所定時間外の労働ですが、その1時間が法定時間外労働に該当するかは、変形労働時間制の日・週・対象期間の判定で確認します。
一方、月給制・時給制などの賃金制度によって、法定内の所定外労働に対して追加でどのような賃金が必要になるかは異なります。
そのため、未払い額を計算するときは、所定時間外労働と法定時間外労働を分ける必要があります。
確定したシフトを後から自由に変更して残業を消すことはできない
変形労働時間制では、あらかじめ特定した労働日・労働時間が時間外労働の判定基準になります。
そのため、実際に長く働いた後で、昨日は10時間勤務だったことにする、代わりに明日の所定時間を短くする、といった遡及的な帳尻合わせで時間外労働を消すことはできません。
一方、病欠者の代替などで勤務変更が必要になる場面まで、すべて絶対に変更できないと考えるのも適切ではありません。
重要なのは、勤務割の決定・変更方法が就業規則等にどう定められ、労働者へどのように周知され、実際にどの手順で変更されたかです。
シフト変更そのものや希望休・土日勤務の配分に疑問がある場合は、薬剤師のシフトが不公平と感じたときの確認方法も確認してください。
休日を振り替えても時間外労働が発生する場合がある
1か月単位の変形労働時間制では、対象期間全体の労働時間が同じなら、休日をどの週へ動かしても残業代が変わらないわけではありません。
大阪労働局は、もともと40時間と特定していた週へ別週の休日を振り替え、その週が48時間となった場合、40時間超を事前に特定した週ではないため、8時間が時間外労働になる例を示しています。
法定休日・所定休日、休日労働、振替休日と代休の違いは、次の記事で整理しています。
関連記事:薬剤師の法定休日とは?所定休日・休日出勤の割増賃金・振替休日を解説
1年単位の変形労働時間制は別のルールで確認する
1年単位の変形労働時間制は、1か月を超え1年以内の対象期間について、平均して週40時間以内となるように労働日・労働時間を配分する制度です。
1か月単位と異なり、特例措置対象事業場であっても平均週44時間ではなく、40時間以内で設計します。
主な限度は次のとおりです。
| 項目 | 原則 |
|---|---|
| 対象期間 | 1か月を超え1年以内 |
| 週平均 | 40時間以内 |
| 1日 | 10時間以内 |
| 1週 | 52時間以内 |
| 48時間超の週 | 対象期間が3か月を超える場合、連続3週以内などの追加制限 |
| 労働日数 | 対象期間が3か月を超える場合、原則1年当たり280日以内 |
| 連続労働日数 | 原則6日。特定期間には別の限度 |
1年単位では労使協定を締結し、所轄労働基準監督署へ届け出ます。
1年分のすべてのシフトを最初から日付単位で確定するとは限らない
1年単位では、対象期間中の労働日・労働時間をあらかじめ定めるのが基本です。
ただし、対象期間を1か月以上の期間に区分して設定する方法もあります。
この場合、最初の期間は具体的な労働日・労働時間を定め、後続期間は労働日数・総労働時間を先に定めたうえで、各期間の初日の30日以上前に具体的な労働日・労働時間を過半数労働組合または過半数代表との同意により書面で定める仕組みがあります。
したがって、1年単位だから1年先まで毎日のシフトを制度開始前に完全確定しなければならない、と単純化しないことが重要です。
小規模薬局で関係する週44時間特例
常時使用する労働者が10人未満の商業・保健衛生業等の特例措置対象事業場では、法定労働時間が週44時間となる場合があります。
薬局が対象になり得ますが、薬局であれば自動的に44時間になる制度ではありません。
- 勤務する店舗・事業場の常用労働者数
- 事業場の業種区分
- 採用している変形労働時間制の種類
を確認します。
1か月単位では44時間特例を利用できる場合がありますが、1年単位の変形労働時間制は特例措置対象事業場も平均週40時間以内です。
変形労働時間制と36協定も別の制度
変形労働時間制を導入しているから、36協定が不要になるわけではありません。
変形労働時間制は、法令上の要件を満たした範囲で、特定の日・週に通常の1日8時間・週40時間等を超える所定労働時間を配置できる制度です。
一方、日・週・対象期間の判定によって法定時間外労働となる時間や、法定休日労働を行わせる場合には、原則として36協定の締結・届出が必要です。
また、1か月単位の変形労働時間制を労使協定で導入するときの協定と、時間外・休日労働に関する36協定は同じものではありません。
勤務先の制度を確認するときは、変形労働時間制の導入根拠と36協定を分けて確認します。
36協定の原則となる月45時間・年360時間や特別条項は、薬剤師の残業月45時間と36協定で分けて整理しています。
固定残業代は変形労働時間制とは別の制度
変形労働時間制と固定残業代を混同しないことも重要です。
| 制度 | 主な役割 |
|---|---|
| 変形労働時間制 | どの時間が法定時間外労働になるかを判断するための労働時間制度 |
| 固定残業代 | 一定時間分の時間外・休日・深夜労働等の割増賃金を定額で支払う賃金制度 |
固定残業代を支給していても、実際の労働時間から法令に基づいて計算した割増賃金が固定残業代を上回れば、差額の支給が必要です。
また、通常の労働時間の賃金部分と固定残業代部分を判別できるようにしておく必要があります。
変形労働時間制の要件を満たしていない疑いがある場合
勤務先が変形労働時間制を名乗っていても、制度の導入要件や労働日・労働時間の特定方法に問題があれば、その制度による労働時間配分の効力が認められるかが問題になります。
その場合、通常の法定労働時間ルールに基づいて時間外労働を再計算する必要が生じることがあります。
ただし、シフト変更があった、就業規則の表現が分かりにくい、といった一つの事情だけで直ちに制度全体が無効だと自己判断しないでください。
まず書類と実際の運用を確認し、必要なら勤務先の人事・労務担当、労働基準監督署、専門家へ相談します。
勤務先で確認したい8つの資料
| 資料 | 確認すること |
|---|---|
| 労働条件通知書・雇用契約書 | 勤務時間、変形労働時間制の記載、固定残業代等 |
| 就業規則 | 制度の種類、対象期間、勤務パターン、シフト決定・変更手続 |
| 労使協定 | 1か月単位を労使協定で導入する場合や、1年単位の制度内容 |
| シフト表・勤務カレンダー | 各日の所定労働時間がいつ、どのように特定されたか |
| 勤怠記録 | 実際の始業・終業、休憩、時間外・休日・深夜労働 |
| 給与明細 | 時間外時間数、割増賃金、固定残業代、差額支給 |
| 固定残業代の内訳 | 何時間分・いくらか、超過分をどう支給するか |
| 36協定 | 法定時間外・休日労働を行わせる場合の協定内容 |
応募・入社前に確認したい6項目
- 変形労働時間制の種類
1か月単位、1年単位など、どの制度を採用しているか。 - シフトの確定時期
毎月いつ勤務表が確定するか。 - シフト変更の手順
確定後に変更が必要な場合、誰がどのように決めるか。 - 時間外労働の集計方法
勤怠上、どのように時間外を計算しているか。 - 固定残業代
何時間分・いくらで、超過分をどう支給するか。 - 休日出勤
休日出勤の頻度、振替・代休、割増賃金の扱い。
これらは本人が採用担当者・人事担当者へ直接確認して問題ありません。最終的な労働条件は、口頭説明だけでなく労働条件通知書等の書面も確認してください。
元人事部長の経験|シフト・勤怠・給与計算を一続きで確認する
私が調剤薬局チェーンで人事に携わった経験では、変形労働時間制で重要なのは、制度名を就業規則に書くだけではありません。
実際の運用では、次が一続きになっている必要があります。
- どの変形労働時間制を採用するか
- 誰を対象にするか
- シフトをいつ確定するか
- 勤怠システムで各日の所定時間をどう持つか
- 日・週・対象期間の時間外をどう集計するか
- 給与計算へどう反映するか
どこか一つがずれると、シフト表では残業に見えないのに給与計算では時間外になる、または逆の不整合が起こりやすくなります。
薬剤師本人が確認するときも、会社が変形労働時間制ですと言っているかだけではなく、シフト・勤怠・給与明細がどうつながっているかを見ることが重要です。
FAQ
- 変形労働時間制なら残業代は出ませんか?
-
いいえ。変形労働時間制でも、制度上の法定時間外労働、法定休日労働、深夜労働等については割増賃金を確認する必要があります。
- 10時間勤務の日は8時間を超えた2時間が残業ですか?
-
適法な1か月単位の変形労働時間制で、その日をあらかじめ10時間勤務日として特定している場合は、8時間を超えたという理由だけで2時間すべてが法定時間外になるわけではありません。実際に何時間まで事前特定されていたかを確認します。
- 6時間シフトの日に7時間働いたら25%割増ですか?
-
所定時間を1時間超えていますが、その1時間が法定時間外労働に該当するかは別に判断します。25%以上の割増が必要かは、日・週・対象期間の法定時間外判定と適用される労働時間制度を確認してください。
- 31日ある月で177.1時間以内なら残業代は出ませんか?
-
そうとは限りません。177.1時間は週40時間制の31日月における対象期間総枠ですが、日単位・週単位ですでに法定時間外労働となる時間が発生する場合があります。
- 1か月単位のシフトはいつまでに決める必要がありますか?
-
対象期間中の各労働日・労働時間をあらかじめ具体的に特定する必要があります。勤務割表等で具体化する場合は、就業規則等に定めた手続に従い、対象期間開始前に確認できる状態になっているかを確認します。
- 確定したシフトを会社が後から変更できますか?
-
あらかじめ特定した労働日・労働時間を、会社が残業を消す目的などで任意に変更することはできません。一方、やむを得ない勤務変更まで一律に判断できるものではないため、就業規則上の変更事由・手続と実際の経緯を確認します。
- 休日を翌週へ振り替えれば残業代は消えますか?
-
消えるとは限りません。もともと40時間と特定していた週が休日振替で48時間になれば、その週で時間外労働が発生する場合があります。
- 1年単位と1か月単位は何が違いますか?
-
対象期間、導入手続、週44時間特例の利用可否、1日・1週の限度、年間労働日数等が異なります。1年単位は労使協定が必要で、平均週40時間以内、原則1日10時間・週52時間等の限度があります。
- 小規模薬局では週44時間まで残業にならない場合がありますか?
-
常時10人未満で特例措置対象業種に該当する事業場では、週44時間特例が関係する場合があります。ただし薬局ならすべて44時間ではなく、事業場単位の人数・業種区分・制度を確認します。
- 1年単位でも週44時間特例を使えますか?
-
1年単位の変形労働時間制は、特例措置対象事業場でも対象期間を平均して週40時間以内で設計します。
- 固定残業代があれば追加の残業代は出ませんか?
-
固定残業代より、実際の労働時間に基づく法定の割増賃金額が上回れば差額の支給が必要です。変形労働時間制と固定残業代は別制度として確認してください。
- パート薬剤師にも変形労働時間制は適用されますか?
-
パート・有期雇用だから制度対象になれないという一律の制限ではありません。ただし、自分が対象労働者に含まれているかは、就業規則・労使協定・労働条件通知書等で確認します。
- 妊娠中でも変形労働時間制は適用されますか?
-
妊産婦については、本人から請求があった場合の労働時間に関する保護があります。個別の勤務制限は妊娠・出産時の法的保護と合わせて勤務先へ確認してください。
- 変形労働時間制の運用がおかしいと思ったら何を確認しますか?
-
労働条件通知書、就業規則、労使協定、シフト表、勤怠記録、給与明細をそろえます。制度の種類・事前特定された時間・実労働時間を照合し、不明点は人事・労務担当へ確認します。法令違反の疑いが解消しない場合は労働基準監督署等へ相談してください。
まとめ|制度名ではなく事前特定されたシフトと実労働時間を確認する
- 変形労働時間制でも時間外労働・休日労働・深夜労働の割増賃金は必要
- 1か月単位では、日・週・対象期間の3段階で時間外労働を判定する
- 月の総枠以内でも、日・週段階で時間外労働が発生する場合がある
- 所定時間を超えた労働と25%以上の法定時間外割増は同じではない
- 1か月単位では各労働日・労働時間の事前特定が重要
- 休日振替でも週の特定時間を超えれば時間外労働が発生する場合がある
- 1年単位は平均週40時間、原則1日10時間・週52時間等の限度がある
- 週44時間特例は一部の事業場に限られ、1年単位では平均週40時間
- 固定残業代は変形労働時間制とは別制度
勤務先の説明だけで判断せず、就業規則・労使協定・シフト・勤怠・給与明細を照合すると、自分の労働時間がどのルールで計算されているか確認しやすくなります。
