※本記事には広告リンクを含みます。ただし、制度説明は厚生労働省・国税庁・日本年金機構・人事院・自治体等の公的資料を基礎にし、広告掲載の有無によって制度上の結論やサービス評価を変更しません。
- 薬剤師がダブルワークを始める前に確認したい5つの順序
- 一般勤務薬剤師・管理薬剤師・公務員薬剤師で違う確認事項
- 本業と副業の労働時間を通算するときの考え方
- 直接雇用の単発勤務と日雇派遣の違い
- 2つの勤務先で働く場合の社会保険・雇用保険
- 副業給与と業務委託等で異なる確定申告の確認方法
- パート・派遣・単発派遣・直接応募の選び方
薬剤師として働きながら、週1日だけ別の薬局で働きたい。休日に単発勤務を入れたい。薬剤師以外の仕事も副業として始めたい。
ダブルワークを考える理由は人によって違いますが、最初に求人サイトを開く必要はありません。
先に確認したいのは、自分の立場で副業が可能か、勤務先のルールに合っているか、どの契約形態を選ぶか、労働時間・社会保険・税の扱いがどうなるかです。
特に薬剤師は、管理薬剤師の兼務制限、調剤薬局での派遣、単発派遣など、一般職の副業記事だけでは判断しにくい論点があります。
この記事では2026年8月15日時点の公的資料をもとに、薬剤師がダブルワークを始める前の確認順を整理します。個別の税額、社会保険資格、勤務先規程、兼務許可の要否は事情によって変わるため、最終判断は勤務先、人事・労務担当、税務署、年金事務所、管轄行政等へ確認してください。
結論|薬剤師のダブルワークは可能だが確認事項は立場で変わる
民間企業で働く一般の勤務薬剤師について、薬剤師免許を持っていることだけを理由に副業が一律禁止されるわけではありません。
ただし、勤務先の就業規則、競業・秘密保持、本業への支障、総労働時間などは別に確認が必要です。
| 立場 | 最初に確認すること |
|---|---|
| 一般の勤務薬剤師 | 就業規則、届出・許可手続、競業、秘密保持、本業への支障 |
| 管理薬剤師 | 薬局管理者としての薬事実務の兼務制限と許可例外 |
| 国家公務員の薬剤師 | 国家公務員の兼業規制、所属府省の承認・許可。2026年4月から拡大された自営兼業制度も確認 |
| 地方公務員の薬剤師 | 地方公務員法上の兼業規制、任命権者の許可、所属自治体の運用 |
さらに、同じ副業でも、別の薬局と直接雇用契約を結ぶのか、派遣で働くのか、雇用されず業務委託等で仕事をするのかで適用される制度が変わります。
薬剤師が副業を始める前の5ゲート
| 順番 | 確認すること | 主な資料 |
|---|---|---|
| Gate 1 | 一般勤務、管理薬剤師、公務員など自分の立場 | 法令・行政資料 |
| Gate 2 | 勤務先の副業ルール、届出、競業、秘密保持 | 就業規則・雇用契約 |
| Gate 3 | 直接雇用、派遣、単発派遣、業務委託等の契約形態 | 求人票・労働条件通知書・契約書 |
| Gate 4 | 労働時間、社会保険、雇用保険 | 勤務表・所定時間・保険加入条件 |
| Gate 5 | 確定申告、住民税、源泉徴収 | 源泉徴収票・確定申告資料 |
この5つを確認してから求人を探すと、単発派遣を利用できないのに単発派遣求人だけを探す、管理薬剤師の兼務制限を確認せず別薬局で働き始める、といった制度上のミスマッチを減らせます。
一般の勤務薬剤師|副業できるかは就業規則と実態を確認する
厚生労働省は副業・兼業のガイドラインを公表しており、モデル就業規則も一律の許可制から届出を前提とする方向へ見直されています。
一方、勤務先が副業・兼業を一定の場合に制限する余地までなくなるわけではありません。ガイドラインでは、主に次のような事情が問題になります。
- 本業の労務提供に支障が出る
- 業務上の秘密が漏れる
- 競業により勤務先の利益が害される
- 勤務先の名誉・信用や信頼関係を損なう
薬局勤務であれば、近隣競合薬局で働く、患者情報や社内資料を副業先へ持ち込む、本業の夜勤やオンコール等と重なって休養が取れない、といった状況は特に確認が必要です。
副業を隠すことより、まず就業規則の副業・兼業条項、届出書式、許可が必要な範囲を確認してください。
管理薬剤師|別薬局での薬事実務は原則と許可例外を分ける
管理薬剤師は一般の勤務薬剤師と同じ感覚で、別の薬局へ勤務を追加できるとは限りません。
薬局の管理者については、都道府県知事の許可を受けた場合を除き、その薬局以外の場所で薬局管理その他薬事に関する実務に従事させてはならないという規定があります。
ただし、学校薬剤師、地域の休日夜間診療所等に関する薬事業務、へき地薬局など、自治体が兼務許可の対象を具体化している場合があります。
重要なのは、管理薬剤師であることを理由に、記事執筆、講師、薬事と無関係な事業まで薬機法上すべて禁止されると一般化しないことです。
管理薬剤師の他店舗応援・兼務・副業については、別記事で許可例外まで整理しています。
公務員薬剤師|完全禁止と決めつけず所属と兼業形態を確認する
公務員薬剤師は、民間企業の勤務薬剤師より兼業に強い制約があります。ただし、2026年時点で公務員なら副業は完全禁止と書くのも正確ではありません。
国家公務員については、2026年4月1日から自営兼業制度が見直され、職員の知識・技能を生かす事業や社会貢献に資する事業について、一定の承認基準のもとで対象が拡大されています。
これは国家公務員が民間の薬局へ自由に雇用されてダブルワークできるという意味ではありません。兼業の形態、職務との利害関係、勤務時間、所属府省の承認等を確認する必要があります。
地方公務員についても、所属自治体・任命権者の許可基準を確認してください。国家公務員の制度変更がそのまま地方公務員へ適用されるとは限りません。
ダブルワークの4つの契約形態
| 働き方 | 例 | 主な確認点 |
|---|---|---|
| 直接雇用のパート・アルバイト | 週1日、土曜日のみ、夕方のみ等 | 労働時間通算、社会保険、雇用保険、就業規則 |
| 直接雇用の短期・スポット | 薬局と直接1日・短期間の雇用契約を結ぶ | 労働条件、勤務日、給与、雇用主 |
| 派遣・単発派遣 | 派遣会社と雇用契約を結び派遣先で勤務 | 日雇派遣規制、派遣元との契約、加入保険、勤務条件 |
| 雇用以外の副業 | 執筆、講師、制作、業務委託等 | 契約内容、税務、秘密保持、薬事業務該当性 |
同じ副業収入でも、雇用されて得る給与と、業務委託等で得る収入では、労働基準法の労働時間通算や税務上の確認方法が同じではありません。
複数勤務先の労働時間はどう通算するか
本業も副業も雇用契約で働き、双方で労働基準法の労働時間規制が適用される場合は、異なる使用者の事業場でも労働時間を通算します。
ただし、本業で週40時間働いているから、副業先の勤務時間はすべて自動的に25%以上の割増になる、と覚えるのは正確ではありません。
厚生労働省の通達では、割増賃金の判断について、まず労働契約を締結した順に所定労働時間を通算し、その後は所定外労働が発生した順に通算して、各使用者が自ら労働させた法定時間外部分について必要な割増賃金を支払う考え方が示されています。
また、使用者は労働者からの申告等により副業・兼業の有無や内容を確認し、必要な労働時間管理を行うこととされています。
副業を勤務先へ隠したまま働く設計は、労働時間管理という意味でも相性がよくありません。
1日だけ働くことと日雇派遣は別
単発で働きたい薬剤師が最も混同しやすいのが、短期の直接雇用と日雇派遣です。
厚生労働省は、一般的な有期労働契約について契約期間の下限を設けていません。一方、派遣では、雇用期間が30日以内の日雇派遣が一部を除いて原則禁止されています。
| ケース | 考え方 |
|---|---|
| 薬局と直接1日の雇用契約 | 日雇派遣の禁止とは別。労働条件を直接確認する |
| 派遣会社を通じて1日勤務 | 日雇派遣に該当するか、例外要件を満たすか確認 |
単発勤務を探すときは、求人に単発と書いてあるかだけでなく、誰と雇用契約を結ぶのかを確認してください。
単発派遣を利用できる主な例外
日雇派遣は原則禁止ですが、厚生労働省は労働者側の主な例外として次を示しています。
- 60歳以上
- 雇用保険の適用を受けない昼間学生
- 副業として日雇派遣に従事し、生業収入が500万円以上
- 主たる生計者ではなく、世帯収入が500万円以上
薬剤師免許を持っていること自体は、この所得等の例外要件を満たす理由にはなりません。
自分が単発派遣の対象になるか不明な場合は、派遣会社へ登録する際に例外要件の確認を受けてください。
単発派遣の例外だけでなく、通常の派遣薬剤師として働く場合の契約・3年ルール・正社員との違いは、派遣薬剤師の働き方と3年ルールで整理しています。
社会保険|加入要件は勤務先ごとに判定する
ダブルワークの社会保険で重要なのは、労働基準法の労働時間通算と、健康保険・厚生年金の加入判定を同じルールだと考えないことです。
社会保険の加入要件は原則として事業所ごとに判断されます。
たとえばA社10時間、B社10時間だから、合計20時間で短時間労働者の加入要件を満たす、と機械的に合算する制度ではありません。
短時間労働者については、2026年8月時点で、週の所定労働時間20時間以上、学生ではないこと、2か月を超える雇用見込みなどを確認し、企業規模等の要件も関係します。
厚生労働省の社会保険適用拡大特設サイトでは、月額8.8万円以上の賃金要件について2026年10月に撤廃予定と案内されています。公開後も制度変更を確認する必要があります。
2社とも社会保険の加入要件を満たす場合は二以上事業所勤務
本業と副業の両方で社会保険の加入要件を満たす場合は、どちらか一方だけ加入するのではなく、両方で被保険者となる仕組みがあります。
その場合、被保険者本人が主たる事業所を選択し、健康保険・厚生年金保険の被保険者所属選択・二以上事業所勤務届を提出します。標準報酬月額は、各事業所から受ける報酬月額を合算して決定されます。
雇用保険|通常の加入と65歳以上の特例を分ける
雇用保険も、2つの勤務先の時間をいつでも自由に合算して加入する制度ではありません。
一方、65歳以上の労働者には雇用保険マルチジョブホルダー制度があります。複数事業所のうち2つの勤務を合計して一定要件を満たす場合、本人の申出により特例的に被保険者となる仕組みです。
65歳未満の一般的なダブルワークと、65歳以上の特例制度を混同しないでください。
確定申告|副業が給与か給与以外かを最初に分ける
副業は年間20万円を超えたら確定申告、とだけ覚えると誤解が生じます。
| 副業形態 | 確認するもの |
|---|---|
| 本業給与+副業給与 | 年末調整されなかった給与の収入金額と、給与・退職所得以外の所得金額の合計等 |
| 本業給与+給与以外の副業 | 給与・退職所得以外の所得金額。収入と所得を区別 |
2か所以上から給与を受ける場合、主たる給与以外の従たる給与は原則として年末調整されません。国税庁は、給与が2か所以上ある場合の源泉徴収と確定申告について別に案内しています。
また、給与を1か所から受けている人の給与以外の副業については、20万円基準は売上や入金額ではなく所得金額を見る場面があります。
医療費控除等で確定申告する場合や、ほかの申告要件がある場合なども扱いが変わります。20万円という数字だけで自己判断せず、国税庁の案内で自分のケースを確認してください。
住民税|普通徴収を選べば副業を隠せるとは限らない
副業を勤務先へ知られない方法として、住民税を普通徴収にすればよいという説明を見かけますが、給与副業ではそのまま使えません。
国税庁の確定申告書等作成コーナーでは、給与・公的年金等に係る所得のみの場合、住民税は原則として特別徴収となり、徴収方法を選択できないと案内されています。
一方、給与・公的年金等以外の所得については、自分で納付を選択できる場面があります。
つまり、副業給与と給与以外の副業で住民税の扱いを分ける必要があります。普通徴収を副業隠しの万能策として案内することはできません。
住民税の具体的な取扱いは自治体にも確認してください。
薬剤師の副業求人を探す4つのルート
制度上の確認が終わったら、次に求人経路を選びます。副業求人は紹介会社だけで探す必要はありません。
| 経路 | 向いているケース | 確認点 |
|---|---|---|
| 企業の採用ページ | 近隣薬局・病院を直接探したい | Wワーク可否、曜日、直接雇用条件 |
| ハローワーク・求人サイト | パート・アルバイトを幅広く探したい | 雇用形態、固定曜日、勤務時間 |
| 薬剤師専門の紹介サービス | 週1日等の条件を伝えて求人を探したい | 紹介対象求人、雇用形態、担当者の確認範囲 |
| 薬剤師派遣サービス | 派遣・単発派遣を具体的に検討している | 日雇派遣要件、派遣元の労働条件、保険 |
2026年8月時点でも、薬剤師求人サイトにはWワーク可のパート・派遣求人や、単発派遣求人が確認できます。ただし、求人は地域・時期で入れ替わるため、特定の時給や求人数を全国相場として扱わないでください。
派遣・単発を選んだ人はファル・メイトとファルマスタッフを比較できる
ここまで確認したうえで、派遣・単発派遣という働き方を選ぶのであれば、薬剤師派遣を扱うサービスを比較する意味があります。
| サービス | 検討しやすい読者 | このサイトで確認できること |
|---|---|---|
| ファル・メイト | 単発派遣・レギュラー派遣・Wワークを具体的に探したい | 採用側で実際に取引した経験、公式情報、派遣制度、利用時の確認点 |
| ファルマスタッフ | 派遣・Wワーク可のパート等を含め、複数の雇用形態を比較したい | 採用側で実際に候補者紹介を受けた経験、公式情報、登録後の評価方法 |
単発派遣の例外要件を満たしていない人まで単発派遣へ誘導することはしません。直接雇用のパート・アルバイトを探す方が合う場合もあります。
単発・派遣を具体的に検討する場合
派遣・パート等を比較する場合
応募前に確認したい7項目
- 雇用主
勤務する薬局と直接契約するのか、派遣会社と雇用契約を結ぶのか。 - 雇用形態
パート、短期雇用、派遣、単発派遣、業務委託等のどれか。 - 勤務日・時間
本業を含めた総労働時間と休養時間に無理がないか。 - 副業の社内手続
本業側の届出・許可が必要か。競業や秘密保持に問題がないか。 - 社会保険・雇用保険
各勤務先で加入要件を満たすか。二以上事業所勤務に該当するか。 - 日雇派遣要件
派遣で30日以内の契約を予定する場合、自分が例外要件を満たすか。 - 給与・税務書類
源泉徴収票、年末調整、確定申告で必要になる資料を保管できるか。
開始前チェックリスト|求人へ応募する前にここまで確認する
- 自分が一般勤務薬剤師・管理薬剤師・公務員のどれに当たるか確認した
- 本業の就業規則と副業届・許可手続を確認した
- 競業先への勤務や秘密保持に問題がないか確認した
- 直接雇用・派遣・業務委託のどの契約になるか確認した
- 本業と副業の勤務予定を並べ、休養を含めて継続できるか確認した
- 派遣で30日以内の勤務をする場合、日雇派遣の例外要件を確認した
- 各勤務先で社会保険・雇用保険の加入要件を確認した
- 副業が給与か給与以外の所得か確認し、税務資料を保管できるようにした
求人へ応募した後に制度上の問題へ気づくより、応募前にこの8項目を確認した方が、選べる求人の範囲を明確にできます。勤務を始めた後も、本業と副業の実労働時間、体調、勤務日数が当初想定からずれていないか定期的に確認してください。
元人事部長の経験|副収入額より勤務時間・競業・本業への支障を確認する
私が調剤薬局チェーンで採用・人事・労務管理に携わった経験では、会社側が副業を確認するときに重要なのは、副収入が月何万円になるかではありません。
実務上は、次のような確認が必要になります。
- 本業のシフトへ支障が出ないか
- 競合する薬局・企業で勤務しないか
- 患者情報・営業情報・人事情報等の秘密保持に問題がないか
- 本業と副業を合わせて長時間労働にならないか
- 副業先の勤務予定・実労働時間をどのように把握するか
- 就業規則上の届出・許可を満たしているか
薬剤師本人にとっても同じです。副業収入だけを見て勤務日を増やすのではなく、休養時間、本業の集中力、通勤、家庭生活まで含めて続けられるかを確認してください。
ダブルワークと転職は目的が違う
副収入が必要だからといって、転職の方が得だと決めることはできません。
| 目的 | 検討しやすい選択肢 |
|---|---|
| 今の職場を続けながら一定の副収入を得たい | ダブルワーク |
| 週1日等で別の職場を経験したい | パート・派遣等 |
| 本業の給与体系・勤務時間・仕事内容自体を変えたい | 異動・勤務条件の見直し・転職 |
| 薬剤師以外の仕事や事業を試したい | 非薬事の副業・業務委託等 |
本業の条件を変えるべきか、副業で補うべきか迷う場合は、まず自分が職場選びで何を優先するか整理すると判断しやすくなります。
薬剤師のキャリアの軸とは?見つからないときの自己分析4ステップ
FAQ
- 薬剤師はダブルワークできますか?
-
一般の勤務薬剤師が一律に副業禁止となるわけではありません。ただし、勤務先の就業規則、競業、秘密保持、本業への支障、労働時間を確認します。管理薬剤師・公務員は追加の法令・許可確認が必要です。
- 会社が副業禁止なら法律上も副業できませんか?
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就業規則の内容と実際の副業内容を分けて確認します。厚生労働省は副業・兼業を促進するガイドラインを示していますが、労務提供上の支障、秘密漏えい、競業、信用毀損等がある場合に会社が制限する余地があります。無断で始める前に社内手続を確認してください。
- 管理薬剤師は副業できませんか?
-
別の薬局等で薬事に関する実務へ従事する場合は、薬局管理者の兼務制限と都道府県知事の許可例外を確認する必要があります。一方、薬事と無関係な副業まで同じ規定で一律禁止されるとは限りません。
- 公務員薬剤師は副業できませんか?
-
民間勤務より制約が強く、所属・兼業形態ごとの許可や承認を確認します。国家公務員では2026年4月から一定の自営兼業制度が拡大されましたが、民間企業への自由なWワークが一律に認められたという意味ではありません。
- 本業が週40時間なら副業先は全部25%割増ですか?
-
機械的には判断できません。労働時間を通算したうえで、労働契約を締結した順の所定労働時間、所定外労働の発生順等から、各使用者が自ら労働させた法定時間外部分を確認します。
- 2つの勤務先の勤務時間は社会保険でも合算しますか?
-
加入要件は原則として各事業所ごとに判定します。2社の所定労働時間を単純に足して加入要件を判定する制度ではありません。両方の事業所で加入要件を満たした場合は二以上事業所勤務の手続を確認します。
- 2社とも社会保険の加入要件を満たしたらどうなりますか?
-
両事業所で被保険者となり、本人が主たる事業所を選択して二以上事業所勤務届を提出します。各事業所の報酬月額を合算して標準報酬月額が決定されます。
- 1日だけ薬剤師として働けますか?
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1日勤務そのものが一律禁止されているわけではありません。薬局との直接雇用と派遣会社を通じた日雇派遣を分けてください。日雇派遣には原則禁止と例外要件があります。
- 単発派遣は誰でも利用できますか?
-
誰でも利用できるわけではありません。60歳以上、一定の学生、副業で生業収入500万円以上、主たる生計者でなく世帯収入500万円以上などの例外要件を確認します。
- 副業収入が20万円以下なら確定申告は不要ですか?
-
一律ではありません。副業が給与か給与以外か、年末調整の状況、ほかの所得・控除・申告要件などで変わります。2か所以上から給与を受ける場合は、年末調整されなかった給与の収入金額等を確認します。
- 住民税を普通徴収にすれば勤務先に副業が分かりませんか?
-
そのようには言い切れません。国税庁は、給与所得のみの場合は原則として特別徴収で、徴収方法を選択できないと案内しています。給与以外の所得について自分で納付を選べる場面と分けてください。
- ダブルワーク求人はどこで探せますか?
-
企業採用ページ、ハローワーク、求人サイト、薬剤師専門サービス、派遣サービスなどがあります。派遣・単発派遣を選ぶ場合は、日雇派遣要件を確認したうえでファル・メイトやファルマスタッフ等を比較できます。
参考にした主な資料
- 厚生労働省|副業・兼業
- 厚生労働省|副業・兼業の場合における労働時間管理に係る労働基準法第38条第1項の解釈等
- 厚生労働省|日雇派遣の原則禁止と例外
- 厚生労働省|社会保険加入の要件
- 日本年金機構|複数の適用事業所で勤務する場合の手続
- 厚生労働省|雇用保険マルチジョブホルダー制度
- 国税庁|2か所以上から給与をもらっている人の源泉徴収
- 国税庁|給与所得者で確定申告が必要な人
- 国税庁|住民税の徴収方法の選択
- 人事院|自営兼業制度の見直しについて
- 宮城県|薬局等における管理者の兼務について
まとめ|求人を探す前に立場・契約形態・制度を確認する
- 一般の勤務薬剤師は副業が一律禁止されるわけではないが、就業規則・競業・秘密保持・本業への支障を確認する
- 管理薬剤師が別薬局で薬事実務へ従事する場合は兼務制限と許可例外を確認する
- 国家公務員は2026年4月から一定の自営兼業制度が拡大されたが、自由なWワークが一律に認められたわけではない
- 雇用による副業では複数事業場の労働時間を通算するが、割増賃金負担は単純に副業先と決めない
- 1日勤務と日雇派遣は別で、日雇派遣には原則禁止と例外要件がある
- 社会保険の加入要件は原則として勤務先ごとに判定し、2社とも要件を満たす場合は二以上事業所勤務を確認する
- 税務では副業給与と給与以外の副業を分け、20万円という数字だけで判断しない
- 給与副業では住民税を普通徴収にすれば副業を隠せるとは限らない
- 制度確認後に、直接応募・求人サイト・紹介サービス・派遣サービスから自分に合う経路を選ぶ
ダブルワークは、収入だけでなく、働く時間・契約・保険・税・本業との両立を含めて選ぶ働き方です。求人の時給だけで決めず、5つのゲートを順番に確認してから応募先を探してください。
